日々の雑感

生花加工工場でバイトした話。

そろそろ秋のお彼岸ですね。

ホームセンター店員からすると、仏花が売れる時期ということになります。

数種の菊や蓮の実などが束ねられて、ビニールの包装がされている仏花達ですが。

大学時代に、この花束を作る工場でアルバイトをしたことがあります。

8月の約一ヶ月間の短期バイトで、お盆に向けた繁忙期の補充要員でした。

 

業務内容は、ベルトコンベアの上に自分の担当の花を置いていくだけです。

ただ、ベルトコンベアが早すぎて普通の人なら追いつけません。

短期バイトの速さに調整してくれていたみたいですが、普段どんなスピードでやってるんでしょうね。

 

花自体も、中には高価なものがあります。一本数百円するらしい花を折った時には注意されました。

 

あと、生花の入ったダンボールは意外と重いです。

冷蔵庫から花を取ってくるのですが、男性2人がかりでないと運べない箱もありました。

女性はそのような仕事はありません。しかし男性の場合は、軽作業系と謳われているバイトでも、結局のところ荷物運びという重労働をさせられがちです。

 

時は繁忙期なので小さな工場に10数人のアルバイトが雇われていましたが、それでも期日に間に合わせるのに大変だったようです。

もともと家族経営の工場でしたが、バイトが帰ったあとも作業をしていたようで。

最初の面接の時には朗らかな印象だった社長さんが、お盆が近づくにつれて、目にくまができて痩せていき、どんどんやつれていく様が印象的でした。

どう見ても精神的に疲弊していて、あの時の社長さんは私がこれまで見てきた人の中で1番疲れている人でした。

クリスマス・正月・彼岸など、繁忙期は複数あると思いますが、最大のピークはお盆だと思います。

なのでめちゃくちゃ大変なのも無理はないのですが、背負うものがあると大変ですね。

 

工場自体は、その直後に別の場所へ移りました。

やはり工場の小ささの割に受注し過ぎていたようです。

新しい場所ではさらにたくさんの従業員を雇って、もう少し楽な経営が出来ていれば良いのですが。

私が参加したのはこの一夏のみですから、後のことは分かりません。

 

普段目にする商品にも、その背景があります。

どんな環境でも、そこにプロ意識を見出して働いている人がいます。

私個人は仕事に価値を与えていませんが、他人の価値観も素晴らしいと思っていますし、尊重されるべきものです。

単なる商品の裏には、実際に材料を作った人・材料を使って商品を作った人・できた商品を運んだ人がいて、そこには様々な環境があること。

このような裏方のバイトをしなくなった現在でも、そのことは忘れないようにしていきたいです。

twitter:@gintarou_k

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